■マイレージ客ばかり?
 近年、アメリカの航空会社はいわゆるマイレージサービスなる珍奇なものを発明した。そして各会社間の競争やお客の囲い込みが激しくなった。すなわち、これは飛んだ距離が一定のマイル数に達するとその距離に応じて無料航空券をくれるというまことにお客にとってはうれし涙が出てくるようなお話である。飛んだ飛行距離は積算してくれるわけだからしたがって同じ航空会社ばかりを使えばそれだけたくさんマイル数が稼げるというわけである。
 例えば、東京ーニューヨーク間の距離は6745マイルであるのでこの間を往復すると1万3490マイルになる。そこで東京ーニューヨーク間を2回往復すれば2万6千マイルを超えることになる。アメリカ系の航空会社なら大体2万マイルを稼ぐとアジア往復のチケットをくれることが多い。さらに、ビジネスクラスに乗れば50%割り増しマイルをくれたりするのだから1回東京ーニューヨーク間をビジネスクラスで往復すればそれだけでアジア往復のチケットが手に入るという、うそのようなお話しである。
 最近はこれに加えてホテルやレンタカー、買い物をしてもマイル数に換算して稼ぐことができるというクレジットカードも登場してきている。何とかして自社の飛行機に乗せたいという涙ぐましい努力である。
 アメリカの航空で観察しているとユナイテッド航空はどこでも大勢のお客がカウンターで列を作って搭乗手続きを待っている。飛行機に乗ればどれも満員である。さぞかし儲かっているんだろうなと思うがこれがどっこい経営は苦しいという。どうもマイレージサービスで発行した無料航空券を使ったお客さんばかりを運んでいるのではないだろうかと勘繰りたくなる。

■日系かアメリカ系か、サービスかマイレージか
 これに比べはっきりいって日系の航空会社は割高でケチである。旅行会社のチケット料金表を見るとJALやANAは他会社に比べ大体数万円割高になっている。そして、格安航空券で搭乗してもいわゆるマイレージサービスに繰り入れてくれないのである。したがって日系の航空会社に乗る人は機内で日本語を話したい人、若くきれいなスチュワーデスが目当ての人、会社の金で乗れて自分の懐は痛まない人、愛国者などなどである。若いリピーターの旅行社はスチュワーデスが定年間近のおばさんばかりでサービスが悪くてもアメリカ系の航空会社を使うようである。
 ドクトルカメさんもユナイテッド航空を使っていた。これは別に食事がいいからでも(今年乗ったときは食事の質があきらかに落ちていた)、スチュワーデスが美人ぞろいというのでもなく(定年後に再就職したようなスチュワーデスばかりである)、機内設備がいいというのでもなく(故障してても修理すらしない)ひたすらマイレージを稼ぎたいためである。
 何かのボーナスマイルプレゼントなどというのにあたると、アメリカ本土1往復でもう1回往復できるような無料航空券がもらえるマイレージが稼げるため、飛行機は満員でもこの中にお金を払っているお客がいるんだろうかといささか心配に思える。
跳んで求んでも航空会社はただの客ばかり運んでいる!!

■税務
ビジネスクラスやファーストクラスのお客はマイレージを稼ぎやすいため、会社の出張でしょっちゅう外国へ行っている人は楽しみが多い。マイレージがたまって夏や冬は家族旅行がただでできるようになるからである。さらに気をきかす人はこの無料航空券を他人に売ってお金に変えるようである。その証拠に他人名義の無料航空券は使えませんというはり紙を見ることがある。
 さらにがめついのは税務署である。アメリカにいたときアメリカの税務当局は会社の出張で稼いだこの無料航空戦を給与外収入だとして課税しようとしていた。

■世界一周~
 ドクトルカメさんがアメリカへ渡ったとき選んだ航空券はユナイテッド航空の世界一周ができるビジネスクラスのチケットで4000ドルであった。この金額で後戻りしなければ1年間有効でどこで降りてもいいし、しかもビジネスクラスに乗れ、とてもリーズナブルだと思われた。
 ドクトルカメさんはアメリカからの帰りはヨーロッパに渡って帰ろうと思っていたからこのチケットを買ったのだ、もう1つの理由は、このチケットで世界一周をすればつぎにアジア往復の無料航空券がもらえてただの旅行ができると考えたからであった。

そしてドクトルカメさんはヨーロッパに寄って帰ってきました。
そのころ日本ではドクトルカメさんの帰りを皆首を長くして待っていたそうです……(笑)