■アメリカサイズ
 アメリカにも日本と同じようなスーパーマーケットがある、などと書けば,そりゃ順序が逆だとたしなめられるが、少し違うところもある。

 まず、スーパーマーケットへ行くと入り口に拳銃を持った警官が立っているのに驚かされる。スーパーでさえも危険なことがあるのかとガーンと頭を打たれる思いがする。
郵便受けにはしばしば行方不明になった子供の消息を知らないかと問い合わせる葉書が入っており、スーパーの中でも子供だけでウロウロさせるのも危ないかなと妻は心配する。
 その反面,キャッシュデイスペンサーが中にあり,小銭を簡単におろすことができて便利である。

 野菜や果物は日本のようにそろっていない。しかし、びっくりするのは野菜がでかいことである。ピーマンやなすは日本のそれの3倍くらいはあろうという大きさで、思わず冗談だろと言いたくなる。ピーマンは赤や黄色やオレンジ色でカラフルである。
果物は種類は多いが、りんご、苺などは小さくて甘味も少なくあまりおいしくない。品種改良がなされていないんじゃないかと思いたくなる。日本のあの甘い苺を持って行ったらきっと売れるだろうなと商売心を出したくなる。しかし、さすがにオレンジは安くて新鮮である。ビニール袋に好きなだけいれて持っていけば計り売りをしてくれる。
 また、清涼飲料水から肉のかたまりまでとにかく一つ一つのものがボリュームが大きくてびっくりさせられる。黒人の太ったおばさんがワゴンにそんなコーラやミルクを山ほど積んでレジで待っているのをみると太るのもむべなるかなと思ってしまう。

■大きなアメリカ、細やかな気遣い。
 ボストンのスーパーでは豆腐もラーメンも売っており日本人には便利である。2、3日に一回はスーパーへ買い物に行く。
オレンジジュースやぶどうパン、ミルク、インスタントラーメンなどをワゴンに積んでレジに行って列に並び、自分の番が近づいてきたらベルトコンベアーの上に自分のものを乗せる。
コンベアーの横に30cmぐらいの棒が置いてあり、それを置いて前の人の品物との境目にする。

計算が終わると、ペーパー オア プラスチックと聞かれる。
 はじめてスーパーへ行ったときは、そりゃ、なんじゃらほいとびっくりさせられる。よく、理解できないからとりあえずペーパー プリーズ。
要するにいちいち客に袋は紙のものがいいかプラスチックのものがいいか聞いてくるわけだ。
紙は環境を汚さないけれど資源を浪費するし、プラスチックは安いが環境汚染につながるしというわけで個人個人のポリシーが問われるのかな? 

そう考えるといつもレジでいろいろと聞かれることに気付く。
 スーパーもそうだがデパートでも小売店でもキャッシュ オア チャージと聞かれる。

チャージはカードや小切手だが列が長いときは後ろで待っていると腹がたってくる。カードはサインしなければいけないし、小切手にいたっては金額を記入しサインをしなければいけないのでとにかく時間がかかる。さらに身分証明書を求めるところもあるので面倒である。
千円ほどの買い物でも小切手で払う人もいるので列はなかなか進まずいやになる。さらに新聞の折り込みに入ってくる割引券を出す人もいるし、商品が違っているものならレジの店員が取り替えに走って行ってその間、レジはストップしたままである。
しかし,アメリカ人は慣れているのか、みんな不満をいわず悠然と待っているのでえらい。

■だからもっと優しく言ってください
 レストランで定食を頼んだときのこと、ウエートレスは飲み物といっしょがいいのか、味付けはどうするのか。肉の焼加減はとうるさい。最後にスーパーサラダはどうするのか聞かれ、また、そりゃ、なんじゃらほいとなってしまった。

きっと大盛のお店特製のサラダだろうと勝手に解釈して、OKそのスーパーサラダをくれといったら、また、スーパーサラダと聞くではないか。怪訝な顔をしていたら再び、スープオアサラダと聞くので、ここではじめてああ、そうかと思い、スープをおくれといったら安心して彼女は奥へ入って行った。
そんなひっついた発音、イギリス人だってわかるもんか。

 マクドナルドでさえ、いろいろオアのとまどいがある。
 まず、はじめにヒアオアゴーと聞かれる。これは何となくここで食べるのか持って行くのかわかる。
コーラを頼めばスモールかラージかとうるさい。

 うちのかみさんが紅茶を頼んだときのこと、ラーメン オア ミルクと聞かれたので、思わずいつからマクドナルドではラーメンを売るようになったのか考え込んでしまったそうだ。
レモンはラーメンに聞こえるのである。  

 こんなふうだから、日本人の団体客がみんな同じものを出されて文句もいわずもくもくと食べているのを見るとアメリカ人が不審がるのもわかるような気がするのである。