アメリカにあって日本にないもの、日本にあってアメリカにないもの

 ■口座管理料
 銀行に口座を開くと日本と同じようにバンカーは嬉しそうな顔をする。しかし、severeなことに預けるお金が少ないと月5ドルほど口座管理料を取られるのである。口座をつくったままにしておくと利子がつくどころか銀行に吸い取られてだんだん目減りしていく。だから、アメリカ人は貯金をしないのか。

■延滞遅延金
 アメリカのデパートで目的の品物がなかったのであとから船便で送ってもらうように手配して帰ってきた。数ヶ月して確かに品物は送られてきた。請求書の値段に納得がいかないものがあって放っておいたらまた数ヶ月して延滞遅延金を上乗せした請求書が送られてきた。国際電話もかかってきた。腹がたつけど遅延金だけを差し引いて送金したら翌月さらに残金に遅延金を上乗せした請求書が送られてきた。
 アメリカの請求書は税金なみである。

■バンカーの微笑
 銀行の窓口でお金をおろすと美人の窓口嬢は『ありがとうございました。また、おねがいします』と言ってくれる。しかしお客は『……』とだまって去る。だが、アメリカではお客が笑顔で『サンキュウ』、窓口は『くるしゅうない』と言ってくれる。

■小銭の交換
 日本で1円玉、10円玉をためた貯金箱を銀行へ持っていくと心ならずも愛想よく機械にかけて計算してくれるが、アメリカでは1セント、10セント、25セントそれぞれ専用のロール紙につめてお客が自分で窓口に出さねば受け取ってくれない。ええい、この野郎。
 でも自己申告で1,2枚足りなくても確認したりしないので時々ちょろまかすと特をしたような気分になる。

■24時間稼動キャッシュディスペンサー
 あの危険なアメリカでも町のなか、スーパーなどいたるところで現金自動支払機があり、あつ24時間利用できる。出口をピストルをもって待ち構えていれば簡単にお金を奪えそうな気がするが、そういうニュースにはまったくお目にかからなかった。使い方を心得ればたいへん便利である。それにくらべて日本では昼間しか使えないのはなぜか。泥棒に合わないようにするための大蔵省の老婆心か。

 もちろん、画面は英語であり、また、会社によって画面が違うので初めてのところへいって後ろにたくさん人がついていてどれを選択したらいいかわからないときは冷や汗ものである。
Transaction だの Account だの Checking だの普通日本で耳にしない単語が出てくるので渡米後間がなくCDに慣れていないときは、泣く泣くお金を手にしないままそこを去ることになる。

■個人用小切手
 日本にもあるが一般的ではない。サラリーマンが振り出した小切手などだれも受け取ってくれないだろう。しかし、アメリカではスーパーの支払いにも使う人がいるのである。
最初はばかにしていた。あんな面倒くさいものと。しかし、実際使ってみると、銀行へいく必要もなく、普通の封筒で送ることができ、手数料もいらず、銀行為替や現金封筒よりはるかに便利であった。日本で使いにくいのは郵政省や銀行の陰謀か。

■営業時間
 多くの店に定休日がない!!レストランは毎日やっているし、ガソリンスタンドやスーパーは24時間開いている。デパートも日曜日は午後からだが開いている。銀行も驚いたことに土曜日でも5時まで開いていた。日本の銀行よ見習給へ。

■ポケットティッシュ
 アメリカではポケットティッシュがない。店に売っていないのである。あるとき研究室の秘書さんにあげたらたいそう喜んでくれた。どうしてあんな便利なものがないのだろうか。そのわけはアメリカではほとんどのトイレ(Bath-room というので最初はとまどった)にざらざらしたねずみいろのペーパーがおいてあり、これで手を拭いたり鼻をかんだりするのでいらないのだろうかと思っている。もちろんハンカチももっていない。では近くにトイレがなくて手が濡れたらどうするか。そのときはジーパンのお尻で手を拭えばいいだけのことである。